【解説】四万十川
高知県クイズ 第1問
正解と解説
【2】沈下
四万十川の「沈下橋(ちんかばし)」とは、増水時に川の水に沈むよう設計された橋のことです。
沈下橋が生まれた理由
四万十川沿いの地域では、台風や大雨のたびに水位が大きく変化します。そこで、増水しても橋が流されにくいように、あえて欄干をつけず水に沈む構造にしたのが「沈下橋」です。流木などが引っかからず、洪水時の被害を最小限に抑えられるよう工夫されています。
“日本最後の清流”を象徴する風景
沈下橋は四万十川の象徴的な景観として知られ、佐田沈下橋・岩間沈下橋・勝間沈下橋などが特に有名です。欄干のない橋を自転車や軽トラックが慎重に渡る光景は、映画やドラマにもたびたび登場します。晴れた日の水面に映る沈下橋の影は、まさに四万十川の原風景です。
今も地域の生活道として現役
沈下橋は観光名所であると同時に、地元の人々にとって大切な生活道路でもあります。橋のたもとでは地元の子どもたちが遊び、漁をする人々の姿も見られます。便利さよりも自然との共存を選んだ設計思想が、四万十川の美しい風景を支えています。
豆知識:橋の数は47本以上
四万十川流域には大小あわせて47本以上の沈下橋があります。それぞれの橋に地域の歴史と物語があり、訪れるたびに違った表情を見せてくれます。季節や時間帯によって変わる景色も人気の理由です。
(参考:四万十市、高知県公式観光サイト)




