【解説】名古屋名物「味噌煮込みうどん」
愛知県クイズ
名古屋めしの人気ランキングで1・2を争う「味噌煮込みうどん」は、赤味噌から生まれる濃厚な味、太くてコシの強い麺が特徴です。
味噌は「赤味噌(豆味噌)」が使われていますが、味噌煮込みうどん専用の麺といえば、どんな麺?
- 【1】 麺にだし汁が練り込んである
- 【2】 小麦粉と塩水を練り合わせた麺
- 【3】 小麦粉と水のみで、塩は使わない
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正解と解説
【3】小麦粉と水のみで、塩は使わない
味噌煮込みうどん専用麺は一般的なうどんとは違い、塩を使わずにうどん粉と水だけで練りこまれているのが特徴です。生のうどんを直に煮るのが「煮込うどん」。塩を使わないことで、辛くなりすぎるのを防ぐと言われています。
名古屋の赤味噌文化
味噌煮込みうどんの特徴の1つは「赤味噌(豆味噌)」にあります。名古屋で「味噌」と言えば赤味噌です。
全国的には、北海道から関西にかけては「米味噌」、関西以西では「麦味噌」が主に食べられており、愛知県だけが「豆味噌」なのです。
他の地方で作られる味噌煮込みうどんは、米味噌である白味噌ベースで作られる場合がほとんどです。赤みの強い八丁味噌などの豆味噌をベースにしているのは中京地方だけです。元来風味が濃厚であるといわれる豆味噌に、鰹節からとった出汁をしっかりと効かせるため、風味の濃い汁を特徴としています。
麺の特徴
味噌煮込み専用麺は通常の麺と違い、小麦粉と水のみで塩は使いません。塩を麺に練りこまないのは、味噌の汁に塩が溶け込んで辛くなりすぎるのを防ぐためです。
老舗では麺を一般的なうどんとは異なる独特の硬さに煮込んで提供する店舗も多く、それを知らない人から「生煮え」「芯が残っている」と表現される場合もありますが、うどんに芯がはっきりと残っている状態が味噌煮込みうどんです。スパゲティで言えばアルデンテ直前という感じ。
味噌煮込みうどんはツルツルと食べる一般的なうどんと違って、麺をかみ締めて味わうものだと言われています。
※名古屋でうどん店に入れば、ほとんどの店舗で味噌煮込みうどんがメニューに並んでおり、店舗によっては麺がやわらかい場合もあります。
グツグツ煮立った土鍋で登場
味噌煮込みうどんは肉厚の土鍋に入って、グツグツと煮立ったまま席に運ばれてきます。土鍋は均等に熱を与えるので高火力の調理に適しています。味噌の粘度があっても焦げ付きにくい利点があり、最後まで冷めにくく熱々のまま食べることができます。
八丁味噌の味わい
岡崎地方名産の八丁味噌がベースの煮汁は、ほぼこげ茶色でトロリとしています。少し苦みさえ感じる奥深い味わいです。出汁と味噌は各店ごとに違います。
名古屋流は蓋にのせて食べる
味噌煮込みうどんは高火力で一気に煮込むので、調理中に蓋をしません。
そのため、普通のなべ焼きと違って土鍋の蓋に穴が開いていません。こぼれる心配がないので、この蓋に麺や具をのせて取り皿として食べるのが名古屋流です。
そんな特徴あふれる「味噌煮込みうどん」。名古屋に訪れた際には、ご当地独特の赤味噌が生んだ濃厚な味、鰹ダシと味噌の香り、太くコシの強い麺をぜひご堪能ください。
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