【解説】大平山元遺跡【縄文時代】

青森県クイズ 第7問

問題

青森県津軽半島の北端近くにある大平山元遺跡(おおだいやまもといせき)。この遺跡からは旧石器時代の石器とともに、古い土器片が出土しました。では、この出土土器は、およそ何年前のものと推定されているでしょう?

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  • 【1】 約6,000年前
  • 【2】 約10,000年前
  • 【3】 約15,000年前

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正解と解説

【3】約15,000年前

大平山元遺跡は、旧石器時代終末期から縄文時代草創期にかけて、人々の暮らしの変化を伝える貴重な遺跡です。

縄文時代開始直後の土器片が発見された場所


この遺跡では、土器のかけら(無文土器片)が出土しており、放射性炭素年代測定により約15,000年前のものであると判明しています。これは、旧石器時代の暮らしから縄文時代への移行期を示す、非常に古い土器です。

石器と土器が共に見つかる“境目の暮らし”


土器とともに、旧石器時代に使われたと思われる石器群も多数出土しています。石材の原産地に近く、良質な岩石を使った石器製作が盛んだった場所であり、狩猟や採集に加え、新たに“煮炊き用容器(土器)”という技術が加わった、生活様式の大きな変化のタイミングを示しています。

北東北の歴史をひもとく重要な遺跡


この遺跡は、北日本では珍しく、日本列島の各地から似た特徴の石器が集まる“交易・文化交流の痕跡”もあります。関東、中部、西日本、北海道それぞれと関係を示す石器が混在しており、当時の人々の移動や交流の広がりをうかがわせます。

今も学びと観光の場として公開


現在、大平山元遺跡は史跡に指定され、青森県・外ヶ浜町が保存と活用を行っています。出土品は、町の展示施設(むーもん館など)で公開され、誰でも古代人の暮らしに思いを馳せることができます。

日本の歴史は、世界最古の国としての歴史でもあります。大平山元遺跡(おおだいやまもといせき)で浪漫を感じてみませんか?