【クイズの解説】休日の高速道路での危険予測 77【バイク視点】

交通安全クイズ 第278問

Quiz問題

HONDAの交通安全「危険予測トレーニング」からのクイズです。ヒントページを開き、画面をタッチしてアニメーションをご覧ください。

休日、あなたは友人とバイクでツーリングをしています。今回のシーンで危険を察知するのに最も大きなヒントになっていたのは?

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  • 【1】 左側の赤い車
  • 【2】 左前方の紺色の車
  • 【3】 友人が乗るバイク

正解は↓↓こちら!

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正解と解説

【2】左前方の紺色の車

紺色の車が急な車線変更をしてきたため、危うく追突するところでした。

減少していない、高速道路でのバイク乗車中の事故死者数。


交通事故全体の死者数は、2016年に4,000人を切ってから減少し続け、2021年には2,636人となっています。バイクに乗車中の死者数も同じ傾向で、2021年には463人となっています。

しかしながら、バイク乗車中の死者数を一般道路と高速道路で比較すると、一般道路での死者数は明らかに減少しているのに対し、高速道路の死者数は多少増減があるものの、一般道路のように減少していません。

一般道路と違って高速道路には交差点はなく、歩行者や自転車もいないので油断しがちですが、事故が減少していない点を忘れないことが大切です。
(資料=交通事故総合分析センター)

バイクが直進、四輪車が車線変更時の事故が多い。速度差が大きいと事故になりやすい。


2017~2021年に高速道路で起きたバイク乗車中の事故を調べたところ、事故件数は1,268件に上り、そのうち約7割が車両相互事故によるもので、相手車両の約7割が四輪車との事故でした。車両相互事故で最も多かったのが「バイクが直進、四輪車が車線変更」というケースで、全体の約35%を占めています。

つまり、今回のような事故形態は、高速道路でバイクが関係する事故で最も多い事故と言えます。今回のように中央車線の車がブレーキを踏んで減速した場合、速度が低下するのを嫌って追越車線に車線変更してくる車が出てくる可能性があるので十分注意しましょう。

また、高速道路での事故は速度差に起因することが多いようです。バイクは車体が小さいため、四輪車のドライバーがミラーで確認した際、バイクとの距離感や速度差を見誤ることが多いので、周囲の車との速度差が大きくならないようにしましょう。
(資料=交通事故総合分析センター)

ツーリング中は前のバイクに無理について行かない。制限速度を守り、自分のペースで走る!


夏から秋はバイクにとって絶好のツーリング時期になりますが、ツーリング特有の危険があることを知っておきましょう。

まず注意したいのが速度。今回のように仲間に追いつこうと、つい速度を上げてしまうことが少なくありません。

一緒にツーリングする人の運転経験や運転スキルには個人差があるため、事前に走る頻度やツーリング経験などを共有しておき、速度や車線変更等で無理をさせない配慮が必要です。

目的地やルートを把握していないと前のバイクに無理に追いつこうとするので、事前にルートを共有し、離れた際にも慌てないように無線通信で連絡を取り合うようにするといいでしょう。

また、ツーリング時は単独で走っているときより安全確認が不十分になりがちです。合流時や追い越し時には、自分でしっかり安全確認を行いましょう。

【別視点】車線変更する車からの視点



上は紺色の車のドライバーから見たものです。ドアミラーには追越車線を走る2台目のバイクが映っていますが、バイクは車体が小さいため、ミラー越しでは距離や速度を正確に判断できず、見誤る危険性があります。

たとえミラーで小さく見えても、速度差が大きいとあっという間にバイクが近づいて事故につながるので、バイクがミラーに映っていたら、バイクの通過を待ってから車線変更をするようにしましょう。

また、車体の側方から斜め後方にはミラーに映らない死角があるので、車線変更をする際は必ず右側方を目視するようにします。

天気のいい休日は複数のバイクが連なってツーリングしていることもあるので、1台バイクを見たら、死角部分に他のバイクが走っていないか十分確認することが大切です。

★参考:【SCENE 77】休日の高速道路での危険予測|Hondaの交通安全

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