【クイズの解説】住宅街の渋滞路での危険予測 69【自転車視点】
交通安全クイズ
自転車視点での危険予測トレーニングクイズです。ヒントページのアニメーション動画を見て答えて下さい。
あなたは電動アシスト自転車に孫を乗せて、住宅街を走っています。今回のシーンで最も大きな危険が隠れていたのは、次のうちどれでしょう?
- 【1】 自転車の子ども
- 【2】 右側の停止車両
- 【3】 車の屋根に見える頭
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正解と解説
【3】車の屋根に見える頭
車の陰から子どもが乗った自転車が出てきて事故になるところでした。
今回の場合、停止車両の屋根越しに子どもの頭がわずかに見えていたのに加えて、先に通過した子どもが後ろを振り返っていたことから、続いて出てくる子どもの存在が予測できましたが、まったく手がかりがないこともあります。
渋滞の車の横をやむを得ず通過する場合、とくに交差点付近では、自転車以外にも人が車の陰から横断してくる危険性を考えて、いつでも止まれる速度(徐行)で通過することが大切です。
信号がない交差点での「出会い頭事故」が多い
自転車事故は四輪車との事故が多いものの、今回のような自転車同士の事故も少なくありません。2019年の「当事者相関別交通事故件数」を見ると、電動アシスト自転車(駆動補助機付自転車)を含めた自転車同士の事故は3,030件に上ります。しかも、四輪車や二輪車との事故は減少しているにもかかわらず、自転車や歩行者との事故はわずかに増えています。
自転車同士の事故の典型的な事例
2010~2014年の4年間に起きた自転車同士の事故を調べたところ、事故の4割は出会い頭事故で、信号がない交差点で起きています。また、事故の約半数は双方の道路幅員が5.5m未満の比較的小さな交差点で起きていました。つまり、今回のケースは自転車同士の事故の典型的な事例と言えるので、同じような場所に差し掛かった際には、他の自転車の存在を予測し、徐行して通過するようにしましょう。
危険が多く潜む「すり抜け」
また、車が渋滞で停止していると、自転車やバイクは車の側方をすり抜けて行きたくなります。しかし、そのような「すり抜け」には危険が多く潜んでいます。まず、路肩にはゴミや砂が落ちていて滑りやすくなっていますし、段差などでタイヤをとられる危険性があります。とくに子どもを乗せていると、バランスを崩しやすく転倒する恐れもあります。また、渋滞を回避するために急に路地へ曲がったり、Uターンする車もいます。
今回のように左側に路地がある場所では、停止していた車が急に左折することもあるので注意が必要です。さらに車のドアが開く可能性もあります。店舗や駅の近くでは、急いでいる同乗者が車を降りることもあるので、そのような場所では特に注意が必要です。
電動アシスト自転車の事故に注意
電動アシスト自転車はペダルを踏む力をモーターが補助するため、発進時や上り坂は負担が少なくふらつきにくいものの、バッテリーやモーターが重いため、いったんバランスを崩すと転倒しやすい傾向があります。とくに子どもを乗せていると、より重く、重心も高く倒れやすくなります。
車重が重い、車体が長い、小回りが利かないリスク
最近では前後に子どもを乗せることができる自転車もありますが、そのようなタイプはさらに車重が重く、車体も長くなるため、小回りも利きません。高齢者は体力や視覚機能が衰えて、バランスを崩すと自転車を立て直すのが難しかったり、危険に対する反応が遅れやすくなる可能性もあるので、急ブレーキや急ハンドルにならないよう速度を抑えて走りましょう。また、自転車を運転する場合、子どもはもちろん、運転者も転倒や事故に備えて必ずヘルメットを装着することが大切です。
★参考:危険予測トレーニング:シーン69
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