【クイズの解説】市街地の交差点での危険予測 61【クルマ視点】

交通安全クイズ 第271問

Quiz問題

HONDAの交通安全「危険予測トレーニング」からのクイズです。ヒントページを開き、画面をタッチしてアニメーションをご覧ください。

あなたは市街地の交差点を走っています。今回のシーンで最も大きな危険が隠れていたのは、次のうちどれでしょう?

2019年11月Q242⇒2022年3月Q271

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  • 【1】 左折したクルマ
  • 【2】 左前方の女性
  • 【3】 トラックの陰

正解は↓↓こちら!

チョーク1チョーク2チョーク3黒板消し

正解と解説

【3】トラックの陰

トラックの陰から救急車が出てきて、危うく事故になるところでした。

トラックの陰から救急車が出てきたイラスト

緊急自動車のサイレンが聞こえるように、運転中に音楽を聞く場合、音量を抑える


最近の車は気密性が高く遮音性の高いガラスを採用している車もあるため、緊急自動車のサイレンの音が聞こえづらくなっています。今回のように車内で音楽を聞いていると、さらに聞こえにくく、緊急自動車が接近していることに気づくのが遅れてしまいます。

また、窓を閉め切った車内で大きな音で音楽を聞いていると、車のクラクションや横を走ってくるバイクのエンジン音なども聞こえづらくなって事故の原因にもなり得るので、運転中は音量を控えめにするようにしましょう。

なお、運転中にサイレンが聞こえたら、音量を絞り、できれば窓も少し開けて緊急自動車がどの方向から近づいているのかを確認するようにしましょう。サイレンの音だけでは近づいてくる方向が分かりづらいことも多いので、前方左右の目視に加え、ルームミラーやサイドミラーで後方も確認して、緊急自動車の回転灯やヘッドライトを探すことも大切です。

交差点通過時は周囲の車の動きにも注意し、緊急自動車の接近を予測する


今回、大きな音で音楽を聴いていたため、救急車のサイレンが聞こえませんでしたが、トラックの動きに注意すれば緊急自動車の接近を予測することができました。信号が青にもかかわらず、トラックが交差点を通過せず交差点内で停車したからです。

トラックは車体が大きいため、こちらからは死角が大きくなって交差道路の様子が見えにくくなります。トラックの側方を不用意に通過せず、見えない死角の安全を確認してから慎重に通過することが大切です。

なお、緊急自動車(救急車や消防車、警察車両等)の緊急用務中の事故は、平成29年には44件発生しています。交差点での事例が多いようなので、交差点通過時はとくに注意するようにしましょう。(資料=交通事故総合分析センター)

緊急自動車が後方や前方から近づいて来たら、交差点内での停止を避け、左側に車を寄せて道を譲る


緊急自動車が接近してきたら、車両は緊急自動車がスムーズに安全に通過できるようにする必要があります。これは道路交通法で定められているもので、交差点またはその付近で緊急自動車が接近してきたときは、交差点を避け、道路の左側に寄って一時停止しなければいけません(下記PDF参照)。

緊急自動車が来ると、その場で停止したり、路肩に寄せきれずに止まってしまう車も見かけますが、道路を塞いでしまったり、緊急自動車が前に進めなくなるおそれがあるので、ゆっくり少しずつ進みながら、左側に寄せるようにします。周囲の車が緊急自動車の接近に気づいていない可能性があるので、ウインカーやハザードランプを使い、緊急自動車に道を譲る意思を周囲に伝えることも大切です。

【PDF】緊急通行へのご理解・ご協力

【緊急自動車のヒヤリハット事例】


緊急自動車に関連したヒヤリハット事例を3つご紹介します。

ヒヤリハット事例① イヤホンをした少年が乗る自転車が前を横切った


イヤホンをした少年が乗る自転車のイラスト

救急車で緊急走行中、交差点に進入した際、イヤホンで音楽を聞きながら自転車に乗っていた少年が停止せずに前を横切った。徐行していたため、事故は未然に防げた。

ヒヤリハット事例② 追い越し時、停止車両の後方から車が出てきた


追い越し時、停止車両の後方から車が出てきたイラスト

救急車で緊急走行中、直前の車と対向車が左に寄って停車したので、中央線を越えて追い越そうとしたところ、対向車の後方から追い抜こうとした車があり、正面衝突しそうになった。

ヒヤリハット事例③ 丁字路交差点で、左の道から右折車が出てきた


丁字路交差点で、左の道から右折車が出てきたイラスト

ポンプ車で丁字路交差点に差し掛かり、赤信号で停止中の車両を反対車線にはみ出して追い越そうとしたところ、左前方の建物の陰から一般車両が出てきて正面衝突しそうになる。

★参考:HONDAの交通安全危険予測トレーニング:シーン61

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