【クイズの解説】技術開発コンセプト「SMART TYRE CONCEPT」

タイヤクイズ 第209問

Quiz問題

ダンロップは未来に向けた挑戦として、技術開発コンセプト「SMART TYRE CONCEPT」を東京モーターショー2017で発表しており、2022年現在まで新たな拡大・進化をとげています。
この技術開発コンセプトの方向性として、実際にあるのはどれでしょう?

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  • 【1】 超軽量タイヤ(スポンジタイヤ)
  • 【2】 光るタイヤ(レインボータイヤ)
  • 【3】 パンクしないタイヤ(エアレスタイヤ)

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正解と解説

【3】パンクしないタイヤ(エアレスタイヤ)

「未来のタイヤはどうなるの?」その問いに答えるために、ダンロップが開発を進めているのがSMART TYRE CONCEPTです。その6つの方向性の1つに「パンクしないタイヤ:エアレスタイヤ」があります。

ダンロップは未来に向けた挑戦として、技術開発コンセプト「SMART TYRE CONCEPT」を東京モーターショー2017で発表しています。

2017年に発表したSMART TYRE CONCEPTが、ソリューションサービスも新たに加わり、拡大・進化しました。

そんな「スマートタイヤコンセプト」6つの方向性についてご紹介します。

[1] センサーになるタイヤ:センシングコア


ブレーキのECU(Electronic Control Unit:エレクトロニックコントロールユニット)に、独自アルゴリズムを組み込むだけで、タイヤがセンサーに変わる、全く新しいセンシング技術です。ブレーキのコンピューターに組み込むだけでタイヤがセンサーとして機能します。

回転速度の細かい変化を解析し路面・タイヤをモニタリング


タイヤがセンサーとして機能

滑りやすさをはじめとする路面状況やタイヤの摩耗状況、荷重、空気圧などを検知、入手されたデータはその車両を制御するための情報として処理され、クラウド経由で街、社会の情報に統合されたビッグデータとして解析されます。

路面などの情報により危険を回避


データは車両にフィードバックされ、路面やタイヤに起因する危険を事前に察知、回避することが可能になります。

フィードバックイメージ

[2] ゴムの性質が変わるタイヤ:アクティブトレッド


路面に接する唯一の自動車の部品であるタイヤが、ウエット路面や凍結路面といった路面状況の変化に反応し、ゴムの機能がアクティブ(能動的)に変化することで、路面や気温に応じた最適な性能を発揮し、安心・安全なドライブを続けることができる技術の確立を目指します。

アクティブトレッド

[3] 性能が長持ちするタイヤ:性能持続技術



低燃費で長持ち(Low fuel consumption & Long life)


タイヤが摩耗することで生じる性能変化を予想できる新技術「Tyre Lifetime Simulation」を活用し、摩耗と劣化による性能低下を抑制。

スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 02(ウインター マックス ゼロツー)」では、ゴムのしなやかさを維持するために、効果を発揮する高機能バイオマス材料「液状ファルネセンゴム※1」により、高い氷上性能を長期間維持するといった、性能持続技術はすでに実用化しています。

※1:株式会社クラレがWINTER MAXX 02用に専用設計した新素材。ゴムと軟化剤の2面性をもち低温下での密着とゴムの柔らかさ維持に効果を発揮する。

[4] パンクしないタイヤ:エアレスタイヤ


空気充填をする必要のないタイヤ「GYROBLADE(ジャイロブレイド)」の実用化に向け技術開発を進めています。

GYROBLADE(ジャイロブレイド)

空気を使わないことで、ドライバーはパンクの心配や内圧管理の手間から解放され、安全・安心なドライブを実現できます。

[5] 環境に優しいタイヤ: LCA


2019年に発売、発表したエナセーブNEXTⅢには高機能バイオマス素材である「セルロース・ナノファイバー」を世界で初めてタイヤに採用しました。セルロース・ナノファイバーとは、木を構成する繊維をナノレベルまでほぐした高強度のバイオマス素材で、国が重点産業として推進している素材でもあります。この様な素材を使用し、環境対応タイヤへの取り組みと製品化を積極的に進めています。
環境対応タイヤへの取り組み

今後もLCAの観点から、原材料や製品使用時だけではなく、製造、運搬、リサイクルを含めた商品ライフサイクル全体で環境性能をより高いレベルに引き上げ、循環型社会の実現に寄与できる商品の開発を推進します。

[6] 最適なタイヤメンテナンスの提案:ソリューションサービス


変化するモビリティ社会に伴い、ニーズに合った安全・安心なソリューションサービスの提供は重要な要素のひとつです。ダンロップは、センサーを使って得られる、タイヤ空気圧・温度データを活用した「タイヤ空気圧管理ソリューションサービス」の展開を、法人向けに開発中。

タイヤ空気圧管理ソリューションサービス

センサーを使用して走行時のタイヤ空気圧・温度を監視することで、パンクなどのトラブル発生時のメンテナンスに対応することが可能です。また、将来的には個人向けのサービスも展開予定。個人向けの場合、直接スマートフォンにタイヤの交換時期等、様々な通知が来るようになります。

ダンロップの公式サイトでは、より詳しい内容や動画を多数ご紹介しています。ぜひご参考ください。

★参考:スマートタイヤコンセプト|ダンロップ

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タイヤの基礎知識|ダンロップ