【クイズの解説】コ・メディカルという言葉の意味
コ・メディカルクイズ
チーム医療の普及と共に1980年代から使われるようになった
和製英語「コ・メディカル」とは、どんな意味でしょう?
- 【1】 医師・歯科医師の総称
- 【2】 医師・歯科医師以外の医療従事者の総称
- 【3】 病院・介護施設などの総称
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正解と解説
【2】医師・歯科医師以外の医療従事者の総称
コ・メディカルとは、医師・歯科医師以外の医療従事者の総称として用いられ、チーム医療が主流となる中、「医師と共に医療に当たる人」という概念を表す言葉として編み出されました。具体的には、理学療法士・作業療法士などのスタッフを指し、メディカルスタッフとも呼ばれます。
医療法上の規定はなく、各学会や施設など、場によって指し示す職種の範囲は異なり、「コメディカル」と書くこともあります。「コ・メディカル(co-medical)」は和製英語であり、英語圏での同様の意味合いの呼称は「パラメディカル(paramedical)」です。
◆背景
現代は、医療の高度化・複雑化にともない、以前は医師のみが行っていた業務の細分化・分業化が進んでいます。
高度な専門性の追究とそれをベースとした「チーム医療」の実現が求められるようになりました。
かつては「医師を補助する人」という意味で、パラメディカル(paramedical)と呼ばれていましたが、1982年(昭和57年)、第1回糖尿病患者教育担当者セミナーの講演において、阿部正和(当時、東京慈恵会医科大学学長)が、”患者教育には医師のみならず全ての関係スタッフの協力が不可欠”として、「協同」を意味する接頭辞の "co" を用いた「コ・メディカル」(co-medical)との呼称の使用を提唱しました。
チーム医療の普及と共に「コ・メディカル」という名称は医療関係者の間で交わされるようになりました。しかし概念的定義として捉えられることが多く、定義があいまいで発言者や文脈によっては職種を限定する場合があります。
◆コ・メディカルに含められる事のある主な職種
- 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士、義肢装具士
- 鍼(はり)師、灸(きゅう)師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師
- 保健師、助産師、救急救命士、臨床心理士
- 臨床検査技師、診療放射線技師、衛生検査技師、臨床工学技士
- 保育士、管理栄養士、栄養士
- 社会福祉士、介護支援専門員、介護福祉士、精神保健福祉士
- 衛生管理者、診療情報管理士、医療事務
- 歯科助手、歯科衛生士、歯科技工士(コ・デンタルとも呼ばれる)
- 看護師、薬剤師(メディカルに含め、コ・メディカルには含めない考え方もある)
多くは国家資格、都道府県資格があり、専門の養成学校や大学での養成課程があります。