【クイズの解説】豪雨の立体交差での危険予測 39【クルマ視点】
交通安全クイズ
ヒントページのアニメーションを見て答えて下さい。
豪雨の中、あなたは車で立体交差を直進するところです。今回のシーンで最も大きな危険が潜んでいたのは?
- 【1】 ミラーに映る車
- 【2】 前を走る車
- 【3】 対向車
正解は↓↓こちら!
正解と解説
【2】前を走る車
前車の減速に気づくのが遅れ、追突しそうになりました。
雨天時の事故で最も多い「追突」!
平成26年に起きた雨天時の交通事故(6万9,602件)を事故類型別で見ると、車両相互による「追突」が2万6,867件(約39%)と最も多くなっています。
雨天時は視界が悪く、路面も滑りやすくなるため、追突事故に注意が必要です。実際、天候別に追突事故の割合を見ると、晴天時(くもり含む)は41%なのに対して、雨天時は45%と、雨天時のほうが追突事故が多くなっています。
今回、豪雨によって前方の視界が悪くなり、前を走る車の存在が見えにくくなっていました。見えにくいと、車間距離が詰まっていることに気づかず走行してしまうこともあり、追突事故の危険性が高くなるので注意することが大切です。
(資料:交通事故総合分析センター)
豪雨の際は車間距離・速度・視認性に注意!
雨天時は視界が悪いうえに路面が滑りやすく制動距離も長くなるので、晴天時より車間距離を長めに取り、速度を落として走ることが大切です。
特に今回のような豪雨の際は、視認性が極端に低下するため、より一層注意が必要です。状況に応じてワイパーの速度を上げたり、エアコンで窓の曇りを取ったりしながら運転することも有効です。
ゲリラ豪雨のように一時的に強い雨が降っているときは、無理に走り続けず、広い路肩や駐車場など安全な場所に車を止めて、雨脚が弱まるのを待つことも考えましょう。
なお、豪雨の際は昼間でも暗く、周囲の車や歩行者から自分の存在が見落とされやすいため、ライトを点灯し、周りに自分の存在を知らせることも大切です。また、ワイパーのゴムが古くなると、拭きむらが出るので、事前にワイパーゴムの点検や、フロントガラスの油膜を落として撥水剤を塗っておくのも視界を確保するのに有効です。
冠水しそうな場所には近づかない!
問題の場面をよく見ると、立体交差のアンダーパスの入口に「大雨時、冠水注意!」の注意看板があり、実際にアンダーパスが冠水しはじめていました。前の車はそれに気づいて急に減速したようです。
道路や線路の下を通るアンダーパスは、周囲より低く、雨水が溜まりやすくなります。初めは水位が低くても、渋滞で停止中に水位が急激に上昇することもあります。車が水没すると、水圧でドアが開かず車内に閉じ込められてしまう危険性もあるので、豪雨の際はアンダーパスや地下駐車場など、冠水しそうな所には近づかないことが重要です。
万が一に備えて、車内に閉じ込められたときに窓ガラスを割ることができる「緊急脱出用ハンマー」を装備しておくといいでしょう。
なお、冠水した道路には落下物がや、側溝やマンホールの蓋が外れていて、パンクや脱輪の危険があります。また、速度を上げて水を巻き上げて走ると、エンジンルームに水が入ってエンジンが止まってしまう危険性もあります。
そのため、急数に水位が増してしまったときなどは、ドライバーは焦ることなく、ゆっくり慎重に通過するようにしましょう。
(JAFユーザーテスト調べ)
【別視点】前走車の視点
上は追突されそうになった前を走る車のドライバーから見たものです。ルームミラーに後応車が大きくっていることから、車間距離が詰まっていて、追突される危険を予測しておく必要がありました。
豪雨の際は視界が悪くドライバーの視認性も低下するため、車間距離が短くなりやすいうえ、後続車のドライバーが前を走る車の見落としや、減速に気づくのが遅れがちになります。昼間でもヘッドライトを点灯し周囲の車に自分の存在をより周知してもらうことが大切です。
また、減速や停止する際はルームミラーで後続車の有無や距離を確認し、追突されないように早めにブレーキを何度かに分けて踏むのも有効です。