【クイズの解説】路肩に雪が残る道路の危険予測 36【クルマ視点】

交通安全クイズ 第269問

Quiz問題

HONDAの交通安全「危険予測トレーニング」からのクイズです。ヒントページのアニメーションを見て答えて下さい。

大雪が降った翌朝、あなたは車で会社に向かっています。今回のシーンで最も大きな危険が潜んでいたのは?

2015年1月Q135⇒2022年1月Q269

ヒントを開く

  • 【1】 歩道の女性
  • 【2】 前方の自転車
  • 【3】 対向車

正解は↓↓こちら!

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正解と解説

【1】歩道の女性

歩道の女性が足を滑らせ、車道に飛び出してきました。

降雪後は歩行者や自転車の転倒を予測!


歩道の女性が足を滑らせ、車道に飛び出してきたイラスト

雪が降った翌日は、一見、路面の雪がなくても、気温の低下により道路や歩道が凍結していることがあるため、速度を抑えて走るのはもちろん、歩行者の側方を通過する際は十分に注意する必要があります。

特にあまり雪が降らない地域では、歩行者等が雪になれておらず、降雪後でも滑りやすい靴で歩く人や、不用意に自転車に乗る人も少なくありません。

今回のように歩道に雪が残っていると、朝晩の冷え込みで歩道が凍結していることも多いため、歩行者が不意に転倒することもあり、更には歩道の除雪がすんでいない場合、歩きやすい車道に出てくることもあります。

問題の場面をよく見ると、歩行者の女性が歩道の斜めになっている部分に差し掛かっていて雪も残っているため、滑って転倒する危険性が予測できます。

また、自転車へ乗る人への注意も大切です。路肩に残雪や凍結がある場合、スリップして転倒する恐れもあります。

降雪後、歩行者や自転車の側方を通過する際は、転倒する可能性があることを予測し、速度を十分落とすとともに、歩行者と自転車との距離を普段以上に十分取って、慎重に走行するようにしましょう。

速度を抑え、車間距離、運転操作にも注意!


交通量の多い幹線道路などでは、一度雪が降っても車の通行で早く雪が解けます。しかし交通量が少ない住宅街や日陰部分には雪が残っていて、路面が凍結していることもあるので注意が必要です。

いつもより速度を抑えて走ることはもちろん、雪や凍結路面によって制動距離が延びることを予測して、車間距離を長く取り、早めにブレーキを掛けて減速することが大切です。急ブレーキを踏めば、スリップする危険性があるだけではなく、後続車が止まりきれず追突される危険性も高くなります。

特に交差点は多くの車が加速や減速をすることで雪の表面が磨かれ滑りやすくなります。そのため、速度が出ていたり、減速するタイミングが遅れると手前で停止できず、横断歩道や交差点内に侵入してしまう危険性があります。車間距離を長めに取って、停止線より手前で余裕を持って止まれるくらい早めにブレーキをかけはじめ、エンジンブレーキも併用しながら速度調整をするようにしましょう。

なお、雪が降ってもノーマルタイヤのまま走行する車もいますが、事故の危険性が高く、雪道でのノーマルタイヤ使用による事故が多く発生しています。雪道専用のタイヤやチェーンがない場合、降雪時と降雪後しばらくはクルマの使用を控えることも大切です。

【別視点】歩行者からの視点


歩行者からの視点

上のイラストは歩道を歩く女性から見たものです。女性が雪かきをしている途中で、歩道にはまだ雪がまだらに残っています。

雪がまだらになっている路面は、降ったばかりの新雪とは違って、雪が踏み固められて歩きにくく、除雪した部分のぬれた路面が朝晩の冷え込みで凍結していることもあり、滑りやすくなります。特に歩道の端の斜めになっている部分は、より滑りやすいので注意しましょう。

また、ガードレールがない場合や路側帯が狭い道では、転倒して車道に出てしまう危険性があるので、より注意して歩くことが大切です。

降雪後はかかとの低い滑りにくい靴で、歩幅を小さくして慎重に歩き、万一、転倒した際はすぐ手を付けるよう、ポケットに手を入れての歩行や、両手が塞がるような荷物を持たないことも大切です。

また、雪道では足元ばかり気にして歩きがちですが、周囲の安全確認が不十分になり危険です。さらに車に対して背を向けて歩くと、車の発見やとっさの対応も遅れます。できるだけ目線を上げ、車と対面する道路右側の歩道や路側帯を歩くことも大切です。

なお、歩道が除雪されておらず、車道を歩かざるを得ない場合は、車に十分注意しましょう。

★参考:危険予測トレーニング|路肩に雪が残る道路

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