【クイズの解説】認知症と物忘れの違い
介護クイズ
脳の老化に伴う物忘れは、生理的な「老化現象」であり病気ではありません。では、認知症と物忘れの違いとは何でしょう?
- 【1】 思い出せない期間の長さによる違い
- 【2】 忘れてしまう頻度の違い
- 【3】 体験や経験自体を忘れているかどうかの違い
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正解と解説
【3】体験や経験自体を忘れているかどうかの違い
脳の老化に伴う物忘れは、生理的な「老化現象」であり病気ではありません。単なる物忘れの場合は、体験したことの内容は忘れることはあっても、体験したこと自体は覚えています。認知症の場合は体験したこと自体を忘れてしまいます。
認知症の物忘れが「体験(経験)の喪失」と言われるとおり、自分が忘れていること自体を忘れて、自覚することができなくなってしまうのが認知症です。
分かりやすい例をあげてみますと、食事をして「何を食べたか思い出せない」のが物忘れ、「食べたことさえ忘れる」のが認知症です。
◆認知症の種類
老化による認知症の代表的なものに、「変性症認知症」と「脳血管認知症」があります。
変性症認知症は脳の実質の変性により脳が萎縮することから起こるもので、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症などが、これに当たります。
脳血管認知症は、脳出血や脳梗塞によって特定部位が障害されたりすることにより起こる脳血管性の認知症です。
◆認知症のお年寄りと接する時の注意点
認知症になると記憶力や理解力は低下しますが、一度にすべてのことができなくなるわけではありません。認知症は記憶などの機能の障害ですから、感情は変わらずに残ります。プライドを傷つけられると、内向し、時に攻撃的になり、より症状を重くします。
大事なことは、どんなときでも優しく温かい気持ちで接することです。言葉は通じなくても気持ちは通じます。たとえおかしなことを言っても、否定したり、しかったりしないで、まずはお年寄りの言い分を聞きましょう。
忘れっぽくなったのを一番不安に思うのは本人ですから、周囲は理解し、配慮することが必要です。
MY介護の広場では、認知症の介護にまつわるQ&Aをご紹介しています。ぜひご参考ください。
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