安全運転のポイント「バイク編」ツーリングのために知っておきたいこと

単調な走りで気が緩みがち?高速道路を侮ることなかれ

一般道路と比較して減少していない高速道路での
バイク乗車死者数の特徴と原因

バイク乗車中に命を落としてしまうような事故は、一般道路の場合は大幅に減少しているのですが、高速道路は減少せず長年横ばいであることがわかっています。高速道路の走行は、「ほとんどまっすぐ走るだけ」と侮りがちなのですが、実はさまざまな注意が必要です。実際の事故データから導いた、原因と気をつけるべきポイントを探ってみたいと思います。

単独事故が約6割
死傷者事故ではクルマ相手が約7割

バイクの単独事故を示すイラスト

バイクは直進していてクルマが
車線変更しているときが1位で追突が2位

バイクとクルマの車線変更時の事故を示すイラスト

高速道路では特に速度差に注意!

高速道路の事故は、速度差に起因することが多いようです。車線変更時の事故も速度差がなければ防げるケースも多いのではないでしょうか。自分が速くても遅くても、速度差の大きい追い越しにはご注意ください。また、春は教習所の卒業生、つまり免許取り立ての初心者が増えます。バイクの場合は初心者マークの義務はありませんから、高速道路だけでなく、さまざまな道でも注意をしましょう。

速度が高くなる高速道路では
制動距離が伸びるので、十分な車間距離を

高速道路での走行は、走行スピードが高い分、一般道路とは異なる点があることを確認し注意する必要があります。その1つが車間距離。速度が2倍になると、ブレーキが効き始めてからクルマが停止するまでの距離(制動距離)は約4倍になります。そのため、車間距離を多くとることが必要です。さらに、個人の運転技術の差や路面状況でも制動距離は変化します。速度が高くなる高速道路では、一般道路よりも十分に車間距離を取り、ゆとりをもって走行してください。

空走距離、制動距離、停止距離の目安

バイクの空走距離、制動距離、停止距離の目安を示すイラスト

速度が高いので
横風によるフラつきにも注意

高速道路での走行でもう一つ注意するのが風の影響です。横風や風圧によってバランスを崩しそうになったとき、一番危険なのが、あわてて車体を立て直そうとすることです。急なハンドル操作は、かえってバランスを崩します。@トンネルの出口、A橋の上、Bビルの谷間、C切り通し、D大型車の側方通過時など、横風や風圧を受けそうな場所では、風圧の影響を受けても、落ち着いてゆっくりと立て直せる適切な速度での走行を心がけましょう。

吹き流しで横風をチェック

高速道路の吹き流しで横風をチェックできることを示すイラスト

大型車の走行風による影響

大型車の側面では、バイクを引き込むような風の流れに注意してください。
また、側面から追い抜いて前に出る瞬間、大型車のキャビンにそって流れた空気がバイクを押そうとするのでキケンです。

大型車の走行風でバイクが受ける影響を示すイラスト

スピード感覚のマヒに注意

高速道路から、一般道に降りたばかりの時は、速度感覚がマヒしているため、
スピードメーターを確認して、スピードの出し過ぎに注意してください。

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