おさかなギャラリー:マルハニチロ食品

詳細情報

ハマグリ

ハマグリ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Poker-chip venus
学名
Meretrix lusoria (Roding)
別称
ホンハマ
分類
マルスダレガイ目 マルスダレガイ科 ハマグリ属
体長
殻長9cm
分布域
北海道南部から九州
特徴
殻は丸みを帯びた三角形で、色・模様はさまざまだが、本種に特有なパターンが存在する。イラストの「八の字」模様もその一つ。河川の流入する内湾の浅い砂泥地を好んですむ。かつては全国各地に生息するごく普通の種類であったが、埋め立てや水質の悪化により、現在では大分県、熊本県などの限られた場所にしか生息しない絶滅危惧種となってしまった。東京湾もかつては大産地であったが、一度絶滅し、現在は復活を目指して稚貝の放流が行われている。なお、現在、日本で主に消費されているハマグリは、チョウセンハマグリとシナハマグリの2種類。チョウセンハマグリは、外洋の砂地にすむ種類で、茨城県の鹿島灘と宮崎県の日向灘が二大産地。殻はやや角張り、はっきりとした模様がないのが特徴。大きくなると殻が厚くなって、碁石の材料にされるので、別名ゴイシハマグリ。身はやや硬めだが、味はよい。シナハマグリは、名前の通り中国から輸入される種類で、今や日本の活ハマグリの消費量の9割以上を占める。殻は、3種の中で一番丸みがあり、ジグザグ模様がある。本来味のよいものだが、長旅で身が痩せているものが多く、お値段も手頃。また、これらとは別に、東南アジアから冷凍で輸入されてくるハマグリが数種類ある。
料理法
本種は、ハマグリ類の中で最も身が柔らかで、トロっとした旨味をもつ。吸い物、焼きはまぐり、酒蒸し、ぬた、鍋物、佃煮など調理法は多彩。煮はまぐりは江戸前寿司の伝統的なネタの一つ。また、おめでたいものとして、正月、結婚式、雛祭りには欠かせない。これは、ハマグリの貝殻が対の殻以外合わないため、夫婦和合のシンボルとされてきたためである。