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こどもは
飛び出しが多いってホント?

こどもは急に止まれない?

「こどもは大人に比べて飛び出しが多い」…これは、本当のこと。道路の向こう側に友だちがいる時、遊びに夢中になっている時などに飛び出してしまう交通事故が実際に起きています。飛び出しが原因で交通事故に遭っている割合(※1)は12歳以下のこどもで7割を占めています。全歩行者の29.8%と比べてみると、こどもの飛び出しがいかに多いかがわかります。また、駐車車両の陰から道路を横断して事故にあうケースも見られます。こどもの小さいカラダはクルマのかげに入ってしまうと、ドライバーから見えません。こうした場合、こどもがゆっくりと出てきても、ドライバーが気づきにくいので、結果として飛び出しになってしまうのです。夜間だと、ドライバーはさらに気づきにくくなります。お子さまがクルマのそばで遊ばないように、遊ぶ場所や移動の経路を親子でいっしょに確認しておきましょう。

子供の交通事故原因のなかで、飛び出しの割合を示すグラフ

出典:(公財)交通事故総合分析センター「2019年版 交通統計」歩行者(第1当事者)の違反別・年齢層別交通事故件数より一部改編

ワンポイントアドバイスクルマは急に止まれない!
歩行者も「きちんと止まろう!よく見よう!」

クルマが時速40kmで走っている場合、運転者が「危ない」と思ってから、ブレーキをかけてクルマが完全に止まるまでの間に、一般的に22メートルの停止距離が必要です。これは、学校のプールより少し短いくらいの距離。つまり、運転者が危険を感じてもクルマは急には止まれません。けれども、小さなこどもたちはクルマは急に止まれないことを知らずに、あぶない時にはクルマが止まってくれると思いこむこともあります。だから、道路に出るとき、横断するとき、交差点を通行するときなど、歩行者も「きちんと止まる」「よく見る」習慣をつけましょう。親子で一緒に、いつもよく通る交差点などで「止まる」練習や「見る」練習をしてみるのもいいですね。

クルマの停止距離、制動距離、空走距離とは何か?を説明するイラスト